はじめまして!22新卒の桂と申します。
入社から半年が経ち、現在はIT部門で勤務しています。
私は大学ではマーケティングについて学んでいましたが、マーケティングリサーチをもっと簡単に実施できるプラットフォームを作りたいと思い、エンジニアを志望しました。
詳しくはこちらでも紹介しています。
入社当初はITに関する知識がゼロでしたが、半年間の研修でITの基礎理解を身に付けてきました。
今回は、その研修の中でもOJT研修の内容について紹介していきたいと思います。
OJT研修の概要
OJT研修は7月~10月までの3カ月間実施しました。データ分析基盤、セルフアンケートツール、パネル基盤システムの3つのシステムを1カ月ごとにローテーションし、チーム内の業務を通して「サービスの理解」と「システムの理解」を深めることを目標としました。
では、実際に実施した内容や学んだことについて紹介していきたいと思います。
1カ月目:データ分析基盤「SUNA-BA」でAWSを学ぶ
マクロミルが独自に構築した「SUNA-BA」は、各プロダクトや部署からWeb回遊ログや購買データなど様々なデータを取得し、プロダクトや部署横断でデータを活用できる社内限定のデータ分析基盤です。
【実施した内容】
「どのような機能があるのか」、「使用されているAWSサービス」、「システム構成」の3つを理解することを目的とし、以下の内容をオンラインで実施しました。
- 先輩社員による講義
- データ分析基盤とは
- システム構成
- AWS Lake Formationによる権限管理
- 使用されているAWSのサービス
- 「SUNA-BA」を利用する社員からシステム担当者への問い合わせ対応
- AWS研修
- AWS IAM(スイッチロール)の設定
- AWS Systems Managerを用いたAmazon EC2への接続
- ALBの設定
- Amazon Route 53の設定
- AWS Certificate ManagerによるHTTPS通信化
- AWS Lambda + Amazon EventBridgeによるAmazon EC2の定期起動/停止
- チームメンバーへの自作スライドでの研修内容の報告
AWS研修についてさらに詳しくご紹介します。
この研修では、Amazon Route 53やALB、複数のAvailability Zoneを使用した以下の図のようなインフラ構築を行いました。特に、AWS Systems Managerを用いることで踏み台サーバーなしでAmazon EC2に接続できるのは非常に便利だなと思いました。AWS Systems Managerの設定の際に、一部VPCエンドポイントを作成することを忘れており接続できず苦戦しましたが、実際に手を動かしてAWSに触れることで、クラウドサービスの理解およびSUNA-BAの理解を深めることができました。

AWS研修で構築したインフラ構成図
2カ月目:セルフアンケートツール「Questant」でネットワークの仕組みを学ぶ
マクロミルが提供する「Questant(クエスタント)」はユーザ自身がアンケート内容を作成できるセルフアンケートツールです。
【実施した内容】
Webアプリケーションの通信の仕組みを理解する目的で、以下の内容をオンラインで実施しました。
- 先輩社員による講義
- Questantが提供しているサービス内容
- インフラ構成
- 競合他社のサービスとの違い
- Questant操作
- 機能理解(アンケート作成など)
- サーバー側処理の把握
- 設計書読み込み
- 画面仕様理解
- クライアント側/サーバー側処理の把握
- DB構成
Questant操作の研修では、実際にQuestantを操作し、機能の理解を深めました。最初は、画面を操作してどんな機能があるのかを確認したり、ロジック※を使用したアンケートを作成したりしました。
※回答内容に応じて次に表示する設問内容を切り替える機能のこと
次に、システム側の処理がどのようになされているのか、自身で調べて把握するお題に取り組みました。画面の遷移などのフロントエンド処理、回答情報をサーバー側に送信しているバックエンド処理について、デベロッパーツールを使用してフロントエンドのソースリーディングを行いました。また、ネットワークタブを開きながら画面操作を行うことで、サーバーに対するリクエストがどの段階で実行されているのかを確認しました。研修前はデベロッパーツールの内容について何も知らなかったのですが、実践を通して理解を深めることができました。

デベロッパーツールを使用して確認した処理の一例
3カ月目:パネル基盤システムでリサーチの流れを学ぶ
パネル(アンケート回答者)基盤システムは、アンケートの配信やポイント付与など、マクロミルのインターネットリサーチシステムと密接に関わるシステムです。
【実施した内容】
「リサーチの座組の理解」を目的に、以下の内容を一部オフラインで実施しました。
- リサーチの基礎理解(講義形式)
- リサーチの流れ(運用面/システム面)
- パネル基盤システムの機能
- フロー図作成(リサーチの流れ)
- 運用監視タスク
- システムアラート集計
- データ連携監視
- システムメンテナンスの見学
フロー図作成では、リサーチの基礎理解講義で学んだ「リサーチの流れ」を、システム間のデータ連携を意識した形でフロー図に起こしました。フロー図は2種類作成し、概要レベルのフロー図とAPIなどの具体的な処理まで記載したフロー図を作成しました。研修前はAPI自体を理解していなかったのですが、OJTを通して先輩に質問をすることで理解を深められました。
OJT最終日には、チームメンバーに対して、下記のフロー図を用いて「リサーチの流れ」について発表しました。発表では、研修担当者からの講義内容をさらに深掘りし、教えてもらった内容よりも自発的に理解を深めた点で高い評価をいただき、充実した研修を経験することができました。

リサーチの基礎理解で作成したリサーチのフロー図
ひと夏のOJTを終えて学んだこと
今回はマクロミルの新卒研修として実施したOJTについてご紹介しました。OJT期間は3カ月でしたが、あっという間に感じました。
研修では定型業務の一部を任せてもらい、設計書やインフラ構成図を見ながらシステム面の学習を行いました。入社前まではIT知識ゼロだったので問い合わせ対応などの業務に対応できるか不安でしたが、先輩が必要な知識を丁寧に教えてくれたのでOJTを乗り越えることができました!
また、毎日新しい知識をインプットし続けたことで、ネットワークやAWSの理解を深めることができたと思います!
これから本格的に業務に関わっていく中で、今回のOJTで学んだことを活かしていきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
↓7月以前の研修について記載されている記事はこちら↓